現地時刻12:25、飛行機は遅れることもなく、無事上海虹橋空港に到着。
さすが羽田。
羽田の定刻率は脅威の90.33%(2022年)で堂々の世界一位である。
一方、上海は遅延で有名で、北京駐在中最も遅れたケースで上海―香港行きで6時間遅延というものがあった。
控え目に言って地獄である。
遅延があっても、ラウンジでゆっくりしていればいいのでは?
NO NO NO NO
この時は搭乗済みで座席の上に縛られての6時間だった。
腰は痛いは、スマホの電池は切れるはで大変すぎる記憶だ。
どう考えても地獄である。
さて、今回は年末年始で直行便がどうしても取れず、そんなあまり良い記憶がない上海虹橋空港を経由する。
到着早々、ドキドキしながら電光掲示板を確認する。
「北京行きCA1558便は空港混雑の為、4時間遅延致します」
。。。。。
うん、知ってた。
もはや何も驚くまい。
幸いなことに今回は搭乗前だ。
こうなったらラウンジで踏ん反り返って楽しむまでだ。
こういう時の為に必死にマイル修行をしてスーパーフライヤーズをゲットしたのだ。
上海虹橋空港のラウンジはV1-8まで細かく分かれているが、ANAのスーパーフライヤーズはV8だった。
入り口からして綺麗だ。これは期待できる。
旅の開始早々に4時間の遅延をくらってヘソを曲げ、ラウンジ内の写真を撮るのを忘れてしまったが、とても素敵だった。
羽田のANAのそれと比べるのは酷になるが、3時間半ゆったりと過ごすことが出来た。
飲み物は生絞り果実ジュースからソーダ類まで一通り取り揃え、フードも充実していた。
その中でも一番おいしかったのはこの牛肉麺。
味は蘭州拉麺のそれである。非常に美味。思わずおかわりしてしまったほどだ。
侮れないぞ、虹橋ラウンジ。
中国に着いて嫌でも思い出すことになるのは日本のネットに接続できないことだ。
Googleは当然のように使えず、ラインもアウト。
Yahoo!はトップページまでは行けるものの、検索は出来ない。
そして極めつけは日本のSIMカードだとWifiにすら接続できない。
現代生活の全てを支えていると言っても過言じゃないネットが使えないとあっては大問題だ。
今回の旅では、現地でSIMを買えばいいや等と高を括っていたが、いきなりあまりもの不便さに面食らった。
中国で旅をする場合には事前に現地SIMを用意することを強くおすすめしたい。。。
ネットが使えなかったものの、小説を読みながらウトウトしていたら3時間はあっという間に過ぎてしまった。
残りの時間で空港内を散策してみる。
上海虹橋空港は定刻率で言えば最悪で良い思い出が全くないが、空港内はとても洗練されていて綺麗である。
2016年にオープンした上海ディズニーランド関連のコンテンツも強く推されている。
これは無料のキッズエリアだが、とてもディズニーらしさが出ていていかにも子供が喜びそうである。
幼少期、90年代を中国で過ごした者としては、中国にディズニーが出来るとは夢にも思わなかった。
こちらはレゴストア。ご当地らしく、上海東方明珠電視塔が店頭に鎮座する。
大小合わせて11個の球体がデザインされている上海の名所だ。
ディズニーストアも当然のように空港内にある。
お客さんが床に寝転んでいるのはもはやご愛嬌だが、店構えや店内の雰囲気、商品は東京のそれと何ら変わりない。
キャラクターが増えすぎたダッフィーシリーズにはディズニーの強いビジネス感を感じるが。。。
おっと、ここまでにしておこう。
4時間の時間が過ぎ、ようやくCA1558便に搭乗だ。
これで、最終目的地の北京を目指せる。
下がりつつあったテンションも回復してきたぞ。
5年ぶりの北京に胸が高鳴る。
止まっていた時計の針を再起動するんだ。
現地に行くことでまた新たな思い出と繋がりが出来、関係性は新しく構築される。
上海から北京までは2時間半の空の旅。
離陸と着陸を抜けばちょうど映画1本くらいの長さだ。
21:40
5時起きで東京を出発し、あらゆる艱難辛苦を乗り越えようやく北京首都国際空港に到着。
1日にあったいろいろなことを思い返すと涙が出てきそうだ。
とにかく着いてよかった。
飛行機から降りて、連絡バスを待つ。
ゴールはすぐそこだ。
ふいに後ろから乗務員の声が聞こえた。
「どなたか、機内に蟹をお忘れですよ!!」
カニ。。。?
機内に蟹って何?
頭が一瞬バグる。
となりの女性がこらえきれずに笑う。
そうだ、ここは中国だ。
想像の上限を超え、ワクワクとエキサイティングが待っている。
北京の旅がようやく始まる。