ニュージーランドへ行く!Part-7 聳え立つクック山:登頂ルート考察編

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クック山山域に関する詳細検討

Part-6から続きます!

ビジターセンターでの調査とフッカーバレートラックを歩いたことによってクック山山頂付近の様子が大分分かってきました。

しかし、今回のニュージーランドの旅では登頂までのルートを更に徹底的に調べて未来の頂上アタックを確かなものにしたいと思います。

朝早く、ビジターセンターで詳細地図を含むクック山の地図を3種類購入しました!

登山で最も重要なことの一つが地形への理解で地図は当然必須です。

日本で散々探したけど出てこなかったクック山の詳細がだんだん分かってきました。

一番左の詳細地図は高いだけあって流石に詳しいです。

地図によりこれまでのタスマン氷河ルートでの調査、フッカーバレートラックでの調査ではわかりにくかった、西壁と北壁の状況も多少イメージがつくようになってきました。

これまで南壁、東壁の状況を観察し、自分で設定したルートをボールパスルートと仮称します。

ボールパスルートとは、タスマン氷河ルートから始まり、ボールハットで一泊し、翌日、ボールパスを通過、そのまま大小6つの山々を駆け抜けてクック山山頂を目指す贔屓目に見ても地獄コースです。

実際現場で目視した限りでも、ボールパス以降のルートは大変厳しそうです。

おまけにボールハットに向かう道は途中で崩落しているというオマケ付きです。

因みにビジターセンターのベテランにガイド登山のルートも教えて貰いました。

ガイド登山では、プラトーハットまでヘリで向かい、そこからリンダ氷河を周り、10-18時間掛けて山頂を目指すのがノーマルルートとのこと。

自分が考えたボールパスルートはどう思うか?と相談したところ、無くは無いが大変厳しいとの返答でした。1日のうちに山を6つも超える体力があるかですね・・・。

3Dマップによる実行可能性検討

ビジターセンターの地下に3Dマップがあったのを思い出したので更に詳しい検証を行う為に再度ビジターセンターに向かいます。

これまでの南壁及び東壁の調査結果をまとめるとこんな感じです。

クック山の頂きはフッカー氷河とタスマン氷河という二大氷河に挟まれる形となっています。

地図の情報を3Dマップに反映させるとこんな感じです。

ガイド登山ルートに比べてボールパスルートは明らかに長いし、傾斜も厳しそうですね。

しかもLow Peakに向かうに当たってヒラリーステップを彷彿させる二つの急登があり、攻略に手こずりそうです。

やはり、ヘリが使えるなら、登頂を確実な物にする為にヘリを使っちゃおうか。悩ましいですね。

現場では見えなかった北壁の状況も見ましたが、こちらもより良いアプローチは無さそうです。

現場で目視によるルート最終確認

フッカーバレートラックの途中に方角儀があったのを思い出し、現場で目視による再確認を行います。

フッカーバレートラック、今回の旅で2回目です!

往復3時間のトレッキングは今回は天気も良くとても気持ち良かったです。

フッカーバレートラックは本当に美しいので何回も来たくなってしまいます。

方角儀の指す方向がクック山山頂です。

晴れてるので山の状況が非常に良く見えます。

この地点がNazomi。

これがボールパスになります。

めちゃめちゃ遠いですね(笑

ボールパスを過ぎた後にこれを行くのかと思うと思わず萎えそうです。

西壁の状況も考察しましたが、傾斜がキツイことに加えて、左右にスッパリ切れてる岩のナイフリッジで落ちたら即死で超ヤバそうです。

東壁からボールパスルートで攻めると、3Dマップでの考察した通り、二つの急登に出くわします。

これ、恐らく岩と氷のミックス壁で相当しんどいと思います。

結論としてやはりヘリでプラトーハットに行くガイドルートが1番安牌だと思います。

ボールパスルートも行けなくは無いでしょうが、今の自分の体力と技術だと3割くらいの確率で死ぬと感じました。

6つの山々を越える超ロングルートで体力が追い詰められる中で高い緻密さが要求されるミックス壁を登らなければいけません。

これを確実に行う自信は今の自分には無く、取れないリスクです。

2024年のエベレスト以降は考えが変わってるかもしれませんが、現時点ではチャレンジする場合にはガイドルートで行こうかと思います。

各ルートの実現可能性、山域の状況が分かったところで今回のクック山に対する調査を終えたいと思います。

いつか必ずあの山頂に立つ!!

晴れで気温が上がってるので、崩落した氷河の一部がフッカー氷河湖に浮かんでました。

このサイズの氷を食らえば文句なしで即死です。

晴れるとフッカーバレートラックの植物は光を浴びて本当に美しい。

駐車場入り口付近にはテント場もありました。

次回はテントで星を眺めながら過ごすのも素敵ですね!

クック山調査完了を祝して

ロッジに戻り、クック山調査完了を祝してプカキ湖名物サーモンのグリルとピザを頂きました!

最後なので暴飲暴食です(笑

ビーフステーキのピザ。実に美味!

こちらはポークとパイナップルのピザ。パイナップルの甘酸っぱさが癖になる美味しさ!

サザンアルプスの夕暮れ。

今回は登頂こそしませんでしたが、クック山に関して自分なりに納得のいく情報収集が出来、大満足な山行となりました。

登頂の楽しみと栄冠は次回相見える時までとっておこうと思います。

いつかクック山と生き死にの真剣勝負!

それまで日々を大事に生きて生きたいと思います。

サザンアルプスの星空

アオラキ/クック山国立公園の星空も撮影。

南十字星も確り見えます!

次回、ニュージーランドの旅最終章!!

旅の締め括りには可愛いモフモフ動物!?

Part-8に続く!